死刑にいたる病 を読んだ.
こんばんは,よしだです.
前回第四回の記事ですが,まあひどいレビューですね.自分で読んでいて苛々してしまいした.
さて,今回はちょっと長くなってしまうかもしれません.
とりあえず今回読んだ本はこちらです.
さて,何から書いたものか.
結論と私の評価だけを申し上げますと,面白い.読みやすい.考える余地があり且つ納得のいく結論がある.一方で設定に関してはう~ん...といった感じです.
まずその設定についてですが,主人公の筧井くんはかつては頭もよく誰にでも優しい何でもできちゃう感じの「優秀な」子でした.それがいまはFラン大学法学部に通うぼっちとなり下がっています.
そしてそんな筧井くんの小学生時代を知り,それとなく気にかけてくれる心優しい女の子がいます.加納ちゃんです.
...
は?
なんかのラノベですか?
あとネタバレしますけどこの二人最後くっつきます.
そうでなくても物語中盤
「なんだか筧井くん,最近変わったね...良い方に...///」
と言って寄ってくる女が複数出てきます.
しかも作中主人公はかつての無双状態を彷彿とさせる活躍っぷりを見せます.
いつもの俺TUEEEEですか?でもまあオタクは好きそう.
と,まあ突っ込むのはここら辺にして.
けれど,加納ちゃんと筧井くんがくっつくのはなんとなく分かる気がします.
二人はきっと篠原明里と遠野貴樹みたいな感じなんだと思います.
なんというか精神的な部分が似通っていると言えばいいのか似た過去を持っているのか.ここら辺は私の推測です.
設定に関して言えば,ここからが本題ですが,死刑にいたる病を患っているのは拘置所に入れられている大量殺人犯の榛村大和ですが,あまりリアリティがない,と思いましたし解説でも触れられていました.まあシリアルキラーにリアリティがあったらそれはそれでちょっと恐ろしくてかないませんがね.一方でだからこそ読みやすかった,という評価にもなり得るでしょう.
余談ですが今回の解説は良かったです.前回みたいな私情マシマシではなく淡々としていて高評価でした.
物語について少し説明しますと大量殺人鬼,榛村は主人公の筧井に手紙をだします.
榛村は立件された9件の殺人事件によって死刑が決まっていますが,その9件目の殺人だけは冤罪だと主張します.
この9件目が無罪と決まったところで死刑は覆らないだろう,それでも冤罪は御免だ,この事件の無罪を証明したいんだ,と榛村は筧井に頼みます.
そして筧井は榛村の過去を調べ,9件目の事件の被害者を調べ,そうして驚くべき事実に突き当たります.
この小説はその過程,じわじわと浮き彫りにされていく榛村という人物と様々な人間関係に引き込まれてしまう,そういう小説です.
実は9件目の殺人については明確には誰が犯行を行ったのかは明かされません.
けれど私はきっと榛村がやったのだと,思いました.いえ,きっとそうなのでしょう.
嘘をつくには9割は本当のことを話した方がいい
と榛村は言います.
読後,榛村という人物をあなたがどう思ったか,ぜひお聞かせ願いたいところです.
ふぁい。
とレビューはここまでですね.
私は当ブログでとある小説を書いていました.
日の記
題名にあまり意味はありませんし読みも特にありません.
第14回で尻切れになっていますが,継続的にお話を進めるのがあまりにも難しい.
いえ,ちゃんと書いてはいるんですよ.
設定も,物語の構成も,最後のしめ方も決まってます.
でもブログという形では不向きでした...う~む...
でもどうにかして書き上げたい気持ちはあります.
そしてその解説を自分でしてやりたい...
嘘をつくには9割は本当のことを話した方がいい
いかにも魔女が言いそうなセリフだと思ってしまいました.
そして自分ではない誰かになりたいと思う気持ち,や,ここではないどこかへ行きたいと思う気持ち,他でもない榛村自身になりたいと思ってしまう心理...
日の記でも似たことが上手く書けるといいなと少し思ってしまいました.
ではまた,次回があることを祈って.
おしまい.